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多項式環上の自由加群の元は, 加群単項式 te_i の線型和として内部表現される.
ここで t は多項式環の単項式, e_i は自由加群の標準基底である. 加群単項式は, 多項式環の単項式
に位置 i を追加した <<a,b,...,c:i>>
で表す. 加群多項式, すなわち加群単項式の線型和は,
設定されている加群項順序にしたがって降順に整列される. 加群項順序には以下の3種類がある.
TOP 順序
これは, te_i > se_j となるのは t>s または (t=s かつ i<j) となるような項順序である. ここで,
t, s の比較は多項式環に設定されている順序で行う.
この型の順序は, dp_ord([0,Ord])
に
より設定する. ここで, Ord
は多項式環の順序型である.
POT 順序
これは, te_i > se_j となるのは i<j または (i=j かつ t>s) となるような項順序である. ここで,
t, s の比較は多項式環に設定されている順序で行う.
この型の順序は, dp_ord([1,Ord])
に
より設定する. ここで, Ord
は多項式環の順序型である.
Schreyer 型順序
各標準基底 e_i に対し, 別の自由加群の加群単項式 T_i が与えられていて, te_i > se_j となるのは
tT_i > sT_j または (tT_i=sT_j かつ i<j) となるような項順序である. ここで tT_i, sT_j の
比較は, これらが所属する自由加群に設定されている順序で行う.
この型の順序は, 通常再帰的に設定される. すなわち, T_i が所属する自由加群の順序も Schreyer 型
であるか, またはボトムとなる TOP, POT などの項順序となる.
この型の順序は dpm_set_schreyer([H_1,H_2,...])
により指定する. ここで,
H_i=[T_1,T_2,...]
は加群単項式のリストで, [H_2,...]
で定義される Schreyer 型項順序を
tT_i
らに適用するという意味である.
加群多項式を入力する方法としては, <<a,b,...:i>>
なる形式で直接入力する他に,
多項式リストを作り, dpm_ltod()
により変換する方法もある.
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この文書は12月 21, 2024にtexi2html 5.0を用いて生成されました。