OpenXM
数学ソフトパッケージ
OpenXM プロジェクト
では各種の数学ソフトウエアシステムを OpenXM プロトコル (Open message eXchange for
Mathematics) で相互接続して, パッケージとして提供しています.
国産数式処理システム
Risa/Asir
がメインのクライアントであり, この asir よりパッケージに含まれる数学ソフトウエアを
利用することが可能です.
Asir の起動方法
KDE のメニューから
アプリケーション
-->
Math
-->
Asir(OpenXM)
で起動します.
Asir の一部分は利用許諾の問題から CD に含めることができませんので利用許諾に同意したあと
ネットワークからダウンロードします.
サイズは 2M 以内ですのでブロードバンド環境ならば 1 分以内にダウンロードが終了します.
ダウンロードしたものは ホームディレクトリの下に名前
.asir-tmp, .TeXmacs, .asirrc でセーブされますので,
たとえば KDE のメニューから
knoppix --> configure --> 継続的なホームの作成
で USB メモリ等に書き込んでおけば再度ダウンロードする必要はありません.
詳しくは knoppix の解説をご覧下さい.
なお一旦ダウンロードしたら TeXmacs から利用することも可能です.
TeXmacs メニューで
Insert
-->
session
-->
OpenXM [asir,sm1]
を選択すると asir(OpenXM) を 起動できます.
これはまだ実験的な試みですが, 画面は
こんな感じ になります.
Asir でどんな計算ができますか?
例をいくつかあげておきます.
- fctr(x^100-1);
x 100 - 1 の因数分解.
-
ifplot(x^3-y^2);
x 3 - y 2 = 0 の描画.
-
gnuplot.heat(0.0001,100);
差分陽解法で熱伝導方程式の解のグラフを書くデモ. 時間幅は 0.0001.
-
dp_gr_main([x^2+y^2-4,x*y-1] | v=[x,y], order=[[x,1]]);
x 2 +y 2 -4, x y -1 の
x の重み 1, y の重み 0 でのグレブナ基底の計算.
-
F=[x^2+y^2-4,x*y-1]; V=[x,y];
dp_gr_main(map(dp_ptod,F,V) | v=V, order=[[x,1]]);
同じ問題で結果を分散表現多項式で得たいとき.
その他, 新しい高速グレブナ基底計算の実装 (nd_gr_main),
準素イデアル分解 (primadec), 代数拡大体での因数分解,
微分作用素環での計算, pari による整数論関連の計算, など.
Asir の参考書にどのようなものがありますか?
-
野呂正行, 高山信毅 著: Risa/Asir ドリル, 2003
,
(HTML 版, 日本語latex2html の不都合により不完全です) ,
(PDF 版) ,
Risa/Asir を用いた(数学)プログラミングの入門書です. 配布, 複製は自由です.
講義, セミナー等でご利用の際は印刷製本(Windows 版 Asir CD付き)したものを
実費配布しますので, takayama@openxm.org
まで御相談ください (返品可, 1500 円).
-
Asir のマニュアル (CD HTML 版)
-
Asir-contrib のマニュアル (CD dvi 版) ,
HTML版
- 斎藤, 竹島, 平野著. 日本で生まれた数式処理ソフト リサ アジール ガイドブック, SEG 出版
- 斎藤, 竹島, 平野著. グレブナ基底の計算, 実践編, 東大出版会
- 野呂, 横山著. グレブナ基底の計算, 理論編, 東大出版会
- 野呂正行 著: 計算代数入門 (PDF版). Asir が用いているアルゴリズムについての解説書です.
Asir からよべる OpenXM クライアントにはどのようなものがありますか?
- kan/sm1 : 微分作用素環のための専用システム. openxm sm1 で単体でも起動可能.
入門マニュアルは
こちら .
マニュアルは
こちら .
- phc : ホモトピー法による代数方程式系の数値求解. openxm phc で単体でも起動可能.
- gnuplot : グラフ描画ソフト.
- その他.
詳しくは OpenXM/asir-contrib のマニュアル を見て下さい.
OpenXM ソースの CVS Repositry (開発者向け).
cvsweb
(Risa/Asir は OpenXM_contrib2/asir2000 の下にあります. sm1 は OpenXM/src の下.)
$OpenXM: OpenXM/misc/packages/Linux/Debian/openxm-knoppix-math-ja.html,v 1.4 2005/02/13 03:59:40 takayama Exp $