=================================================================== RCS file: /home/cvs/OpenXM/doc/HOWTO/asir2000-on-Windows-x64.sjis,v retrieving revision 1.1 retrieving revision 1.5 diff -u -p -r1.1 -r1.5 --- OpenXM/doc/HOWTO/asir2000-on-Windows-x64.sjis 2009/03/09 16:18:07 1.1 +++ OpenXM/doc/HOWTO/asir2000-on-Windows-x64.sjis 2015/03/07 05:24:23 1.5 @@ -1,33 +1,109 @@ -$OpenXM$ +$OpenXM: OpenXM/doc/HOWTO/asir2000-on-Windows-x64.sjis,v 1.4 2014/12/31 19:55:01 ohara Exp $ -Risa/Asir for Windows Vista x64 のビルド方法 +Risa/Asir for Windows のビルド方法 (x64 対応) 0. 必要な物 -・Windows Vista Business x64 Edition -・Visual Studio 2008 professional -・Cygwin +・Windows 7 x64 +・Visual Studio 2010 または Visual Studio 2013 +・Cygwin (bash, gzip, tar, patch, coreutils, perl が必要です。) + ソースの展開および、texi2html に用いる。 +また、インストーラ(Windows installer 形式ファイル)を作成するには、 +・WiX toolset ver.3.7 (http://wixtoolset.org) +をインストールし、${WIX}/bin/ に PATH を通すこと。 + 1. ソースの取得 -CVS クライアントを用いて、OpenXM_contrib2 を checkout する. +CVS クライアント(例えば、TortoiseCVS, http://www.tortoisecvs.org/)を用いて、 +OpenXM および OpenXM_contrib2 を checkout する. +また、OpenXM_dist/ に gc-7.2b.tar.gz, pari-2.0.17.beta.tgz を置く。 -2. gc-7.1 ソースの準備 +2. ビルド (64bit 版) -OpenXM_contrib2/windows/ に gc-7.1 のソースを展開し, 差分 -OpenXM_contrib2/asir2000/gc-7.0-risa.diff をソースに当てる. +「Visual Studio x64 Win64 コマンド プロンプト (2010)」から +次のように入力する. -この作業を補助するためにスクリプトが用意されている. -OpenXM_contrib2/../OpenXM_dist に gc-7.1.tar.gz を置き, -Cygwin プロンプトから次のように入力する. +C> cd OpenXM_contrib2\windows +C> makepkg.bat +C> nmake msi -$ cd OpenXM_contrib2/windows -$ ./extract_gc.sh +makepkg で、asir 以下に全バイナリ・ヘルプが生成される。 +これを zip でアーカイブしたものが、asir_win64_XXXX.zip である。 +XXXX には日付が入る。例えば、2013年11月23日ならば、2013.11.23 となる。 -3. ビルド +また、nmake msi と打つことによって、Windows installer 形式 +asir_win64_XXXX.msi を生成する。 -「Visual Studio 2008 x64 Win64 コマンドプロンプト」から +最後に、次のように入力すると、中間生成ファイル(ヘルプを除く)をすべて消去する。 + +C> nmake distclean + +余計なファイルを消去したので、そのまま、32bit 版の作成に入ることができる。 + +3. ビルド (32bit 版) + +「Visual Studio コマンド プロンプト (2010)」から 次のように入力する. C> cd OpenXM_contrib2\windows -C> makebin64 +C> makepkg.bat +C> nmake msi + +asir_win32_XXXX.zip および、asir_win32_XXXX.msi が作成される。 + +付録 A. インストーラのアップデート方法 + +*** 事前に WiX tutorial などを読んでおくこと! *** + +OpenXM_contrib2/windows/ 以下にある *.wxs がインストーラのソースである。インストーラを +ビルドするには、Makefile に記載されている情報が必要である。Makefile に書かれている、 +UPGRADEID=B7A582F5-0484-4030-9D38-BFAE00707F0D +の行は、「決して変更してはいけない」。変更するとアップグレードできなくなる。 + +Risa/Asir に改良が加えられたとき、インストーラもアップグレードしなければならない。 +まず、Makefile に +PRODUCTVER=1.0.12 +のような行があるので、このバージョンをあげる(例えば 1.0.13 にする)。次に、Makefile に +PRODUCTID=... +という行(2か所ある)がある。これは各バージョンに対応しているので、この右辺を必ず変更する +こと。右辺は GUIDまたはUUID と呼ばれる 16 バイトの整数値であり、 +guidgen.exe (Microsoft で配布) や FreeBSD では、uuidgen コマンドなどで生成できる。 + +インストールするファイルが増えたり減ったりしたときには、*.wxs も変更しなければならない。 +asir/ および asir/bin/ 以下のファイルは asir.wxs で、それ以外のディレクトリの下にある +ファイルは _*.wxs で管理されている。Makefile のコメント中に _*.wxs の自動生成に用いる +ルールが記載されているが、これを用いて生成したファイルで _*.wxs を上書きしないこと。 +インストールされる各ファイルに対して、それぞれ GUID が与えられているが、一度決められた +この GUID を変更すべきではないからである。(自動生成すると変わってしまう) +基本的に各 Component 要素が、一つのファイルに対応しているので、WiXedit などで追加して +いけばよい。 + +付録 B. Visual Studio 2013 対応 + +Visual Studio 2013 からは、古い機能がいくつか既定ではサポートされなくなった。Risa/Asir の +ビルドに必要な機能の導入方法を説明する。 + +(1) MBCS用 MFC の導入。 + http://go.microsoft.com/?linkid=9832071 から必要なライブラリをダウンロードすること。 + MSDNブログの参考記事 + http://blogs.msdn.com/b/vcblog/archive/2013/07/08/mfc-support-for-mbcs-deprecated-in-visual-studio-2013.aspx +  根本的には、asirgui を Unicode 対応に改造するか、MFC を捨てるべきであろう。 + +(2) ntwin32.mak および win32.mak + これらは gc のビルドに必要であるが、VS2013 からサポートされなくなった。 + http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=8279 から + Microsoft Windows SDK for Windows 7 and .NET Framework 4 をインストールすること。 + C:\Program Files (x86)\Microsoft SDKs\Windows\v7.1A\Include + にインストールされることを期待している。 + +付録 C. PARI に対する注意 + +Risa/Asir は、ライセンスの都合上で古いバージョンの PARI をリンクしている。 +古いバージョンの PARI では、Windows のような LLP64 モデルの 64bit システムは +考慮されていない。具体的には、ポインタ(64bit)と long 型(32bit)の変換が行われ +ている。最近の Windows には、ASLR(Address Space Layout Randomization)機構が +導入されており、32bit を超えるアドレス範囲にメモリが確保される可能性がある。 +これを回避するには、VS2013 では、link.exe のオプションに -dynamicbase:no を +追加してバイナリを作成する必要がある。 +